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実績紹介

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「第12回 わくわく文庫読書感想文コンクール 授賞式」を開催しました

2023年10月22日(日)、「第12回わくわく文庫読書感想文コンクール授賞式」を開催しました。

本コンクールは、日本コスモトピア企画・制作の読書支援教材「わくわく文庫」を通じて学習塾で日々読書に励む子どもたちが、その成果を発揮できる機会として2012年より毎年開催しています。子どもたちが読書の楽しさ、素晴らしさを改めて知ることで、より豊かな人間性を育むとともに、読書推進のきっかけとなることを目的としています。

今回は児童文学作家、柏葉幸子先生を審査員長にお迎えし、感想文コンクールの審査を行いました。先生の著作「霧のむこうのふしぎな町」は宮崎駿監督のジブリ映画「千と千尋の神隠し」のモチーフとなったことでも知られています。

今回のコンクールでは、従来の感想文に加え、創作部門を新設いたしました。これは、物語の続きを創作したり、登場人物のその後の物語を自由な設定で表現できる部門です。全国から感想文部門394作品、創作部門104作品のご応募をいただきました。その中から、感想文26作品、創作文9作品を選出し、審査員長の審査を経て受賞作品が決定いたしました。

感想文部門は、大賞、低学年・中学年・高学年・中高生の部金賞、審査員長賞各1名、佳作20名を選出、創作部門はグランプリ、優秀賞各1名、佳作7名を選出いたしました。また惜しくも入選を逃した作品の中から、感性がキラリと光る6作品に日本コスモトピア社長賞をお贈りいたしました。

入選者発表では、認定NPO法人ルーム・トゥ・リード・ジャパンの徳松様にご出演いただき、子どもたちがわくわく文庫で読書をした後、世界の子どもたちにどのような支援が届いているのかを詳しくご説明いただきました。2022年度はカンボジアのクメール語で書かれたリテラシー・クラウド内の児童書を寄付することができました。この活動により子どもたちの読書体験が社会貢献へとつながっていくことを目指しています。

授賞式では、審査員長柏葉幸子先生にご出演いただきました。先生が作家になられた経緯、お話を作る時に大切にしていらっしゃることなどいろいろな質問にお答えいただきました。本が大好きで物語を書くことをずっと続けていたら作家になっていたというエピソードは、子どもたちにも大人にもとても響いた言葉でした。また授賞式では画面越しではありますが先生方から受賞者へ、賞状授与、感想文・創作文への講評をいただきました。先生とお話できたことは、受賞者の皆さんにとってかけがえのない思い出になったことと思います。

今回は、感想文部門大賞と創作部門グランプリの受賞者それぞれに作品を朗読していただきました。中学生の大賞受賞者は、友情の物語として知られる「走れメロス」に素直に疑問を抱き、自分も真の友人を持つことができるだろうかと自身の友人関係を深く考えるに至った心境の変化について書いていました。また、創作文のグランプリ受賞者は、「うきわねこ」の続編を想像力たっぷりに創作しており、リズミカルな言葉選びも相まって、とても楽しい朗読を披露してくれました。
応募者の皆さんにはこれからも読書を続け、想像力、表現力をますます伸ばしていただきたいと思います。

◆審査員長 柏葉幸子先生

1953年、岩手県生まれ。東北薬科大学(現:東北医科薬科大学)卒業。
1974年、大学在学中に「霧のむこうのふしぎな町」(講談社)で、第15回講談社児童文学新人賞を受賞。大学卒業後、薬剤師と作家とを両立させながら数々の名作を生みだす。他に「ミラクル・ファミリー」、「岬のマヨイガ」などの著書で多数受賞。

 

 

第12回 わくわく文庫読書感想文コンクール授賞式 開催報告

◆部門別 応募数

感想文部門 創作部門
低学年の部(年中~小2) 124 34
中学年の部(小3、小4) 120 33
高学年の部(小5、小6) 124 26
中高生の部(中学~高校生) 26 11
394作品 104作品

◆審査基準

【読書感想文・審査基準】
・分かりやすい文章で書いている。文章表現の技法に優れている点が見られる。(表現力)
・独自の考えや経験したことを効果的に盛り込んでいる。(独創性)
・自分の主張や意見を訴えかける力に優れている。(訴求力)
・読書の喜び、楽しさが感じ取れる。(意欲)

【創作文・審査基準】
・お話を創る楽しさが伝わる。(意欲)
・他の人には書けない、オリジナルのストーリーを自分の言葉で表現できている。(独創性)(表現力)
・読む者に強いメッセージを与える。(訴求力)

上記をふまえ、総合的に審査いたしました。

◆コンクール総評

本年のわくわく文庫読書感想文コンクールに、ご応募してくださった皆様、誠にありがとうございました。今年は読書感想文の他に「創作文」部門を新たに設けました。「創作文」は初めてにもかかわらず、多くの方々にご応募いただきましたこと心から感謝申し上げます。

「わくわく文庫」の成り立ちは、読書が苦手なお子さんにも読書の楽しさを実感してほしい、読破することの後押しを少しでもできないかという願いからできた教材であります。今回たくさんのご応募をいただいた「感想文」と「創作文」を目にすることで、本来の目標はほぼ達成できつつあるのではないかと感じております。一人一人のお子さんたちが、読書を楽しんでいることを充分に感じられる作品ばかりでした。

わくわく文庫読書感想文コンクールも回を重ねるごとに、初めて参加してくださったお子さんたちが毎年ご応募いただき、審査員メンバーもお子さんたちの成長を目の当たりにする喜びを得ることができました。日々の成長を感じておられる教室の先生方と同じように、審査員メンバーもその貴重な機会を得ることができました。初めは読書が苦手だと言われていたお子さんが、本を読む楽しさに満ち溢れ、しっかりした感想文を書かれるようになっておられました。お子さんたちの力強い感想文を拝見することは審査員メンバー全員の活力にもなっております。

また「創作文」では、審査員メンバーの想像以上の作品が多数応募されており、正直びっくり致しました。子どもたちの創作意欲というのは、大人の予想を簡単に突き破る、素晴らしい力を持っているものだとつくづく感じさせられました。それを審査しなければならないというプレッシャー、感想文を審査するのとはまた違った難しさを感じた審査員メンバーであります。どの作品も優劣をつけがたい、生き生きと活力に溢れた素晴らしく独創性のある作品ばかりでした。子どもたちが一生懸命に書いた一枚一枚の原稿用紙からは、とてつもないパワーが感じられました。

今後とも、一人一人の個性を大切にした、自分にしか書けない、二つとない文章を書き続けてほしいと願っております。これからも子どもたちが素晴らしい本と出会い、新たなことに興味を持ち、溢れる好奇心を膨らませつつ成長されることを期待しています。今まで以上に、子どもたちが読書を楽しく続けていってくれることを切に願っております。誠にありがとうございました。

株式会社日本コスモトピア 審査員メンバー一同

 

感想文部門受賞者一覧
大賞 愛知県 中1 『走れメロス』
低学年の部 金賞 埼玉県 小1 『きつねのおきゃくさま』
中学年の部 金賞 愛知県 小3 『ジャックと豆のつる』
高学年の部 金賞 愛知県 小5 『蜘蛛の糸』
中高生の部 金賞 東京都 中1 『宝島』
審査員長賞 埼玉県 小1 『もしもしトンネル』
日本コスモトピア社長賞 愛知県 年中 『にじいろのしまうま』
埼玉県 小2 『きつねのおきゃくさま』
兵庫県 小5 『ミス3年2組のたんじょう会』
創作部門受賞者一覧
グランプリ 埼玉県 小2 『うきわねこ』
優秀賞 埼玉県 小4 『おにたのぼうし』
日本コスモトピア社長賞 沖縄県 小3 『山ねこおことわり』
熊本県 小6 『十五少年漂流記』
三重県 小6 『タイムマシン』

 

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