利用者の声
自立学習型教室 Y塾(埼玉県)
◆ご利用教材 - Selfee Win、わくわく文庫
自立学習に変えようとしたきっかけ
最初は10人1クラスくらいの授業形式をしていました。授業を魅力的にしようと必死に努力していたのですが、こちらが努力すればするほど子ども達が受け身になってしまい、それが悩みでした。
また、一番大きなきっかけは、ある年に高校進学した10人の生徒のうち4人も高校中退してしまったことです。そのうちの進学校に行った生徒に会う機会があり、中退の理由を聞くことができました。「中学のときは塾で先生がやれということをやっていたけど、高校に入って何をどうやって良いのかわからなかった」と言うのです。
それで、これまで「高校さえ受からせれば良い」と考えて授業をしていた自分に気づき、「子ども達の人生を半分変えてしまったのは自分なのかもしれない」とすごく悩みました。「何とか良い方法はないのか」という思いで行った教材展でSelfee Winと出会い、自立学習を始めることにしました。
自立学習に切り替えた結果
一番変わったのは子ども達の学習に対する姿勢ですね。
勉強のできる子は今まで以上に学習するようになりました。
1ヶ月で1学期分の勉強をこなしてしまう子がいたりして「先生が授業をすることで、できる子達を止めてしまっていた」ということがわかりました。
さらに劇的に変わったのは勉強が苦手な子達です。その子達が勉強に集中するようになりました。授業形式のときには怒鳴っても何してもなかなか聞いてくれなかった子が、黙々と取り組むようになって、質問の仕方も徐々に変わってきました。
最初は「全然わかんない」と先生に丸投げしていた子が「ここまでわかったけど、ここからがちょっとわからない。どうしてこうなるの?」と言うようになりました。
学ぶ姿勢がすべての子達に身に付き始めたように感じました。他のSelfeeを使っている先生達も言っていますが「子どもって、もともと学ぶ力を持っているんだな」ということを実感しました。 あとは、取り組む量が増えたので一斉指導のときより成績が伸びましたし、一部の生徒だけを伸ばす塾ではなく、どの学力層の生徒も伸ばせる塾になったのが、うちとしては良かったです。
生徒数の変化
Selfeeを導入する前の一斉指導のころ(1999年頃)は約60名でした。現在は3教室に増え、生徒数は合計280名ほどになっています。
自立学習に切り替えて一番良かったこと
目標がありまして、一つは「自立学習で成績を上げていく」こと。もう一つは「独立独歩できる子どもを育てる」ことです。自分の力で自分の人生の道を切り開いて歩いていける子を育てることができればなと。そういう子が徐々に出てきているのが嬉しいですね。
例えば、卒業して成績が良いお子さん。とても良い学校に行ったけど、その学校の中でもトップクラスだったりだとか。努力することをこの塾で身につけてもらって、一生懸命活躍してくれているのを聞くのが一番嬉しいです。
あと「大学入ったら学生のうちから会社をつくるんだ!」と言う生徒がいて、「こういうアイディアあるんだけど先生どう思う?」という相談を受けたりして、そういう子が出てくるのが面白いですね。
「どこの高校に何名入った」というよりも、こういった子がいっぱい出てきてくれたほうが私は本当に嬉しいです。
学習の取り組み方について
本部教室は2階建てなのですが、1階部分で100席あります。先生1人につき15名ほど担当しますが、先生の力に応じて担当する生徒数は違います。2階部分は高校生が自立学習指導で大学受験をめざしています。恐ろしいくらい静かで、先生が歩く音を気にするくらいです。
学習管理については「最低でもここまではやっておいて」というラインを決めてあって、そのラインをこなすように努力してもらっています。ある程度のところまで取り組んだら必ず先生に見せて相談しに行く場を作っています。自習にならないようにしているんですよ。自習というのは「自分の聞きたいところだけ聞きに行く」というような感じですが、そうではなく、必ず報告してもらって出来具合を確認して次の指示を出していくというスタイルにしています。
自立学習について
私も昔はサラリーマンでした。自立学習をしている生徒達を見て「これ、どこかで見たことがある」と思ったのですが、前に勤めていた会社で中間管理職の方が上手く部下を使って、その部下たちが一生懸命仕事をして勝手に成果を出していく、という様子に似ていると思いました。自分たち先生が中間管理職、子ども達は平社員ということですね。平社員の生徒たちが結果を出しやすいように環境を整えていって、結果を出していってもらう。一生懸命働きやすいようにしてあげている感じがしています。
だから、自立学習では勉強しやすいように手順を整えてあげることも必要だと思います。
1週間あたりの学習時間
子ども達は1回教室に来ると1時間半から2時間います。小学校低学年の子は1時間くらいですが。1週間に多い子だとほぼ毎日、月曜日から土曜日まで来ていますし、少ない子だと、2回から3回です。
週1回1科目2時間で中学生の成績が上がっています。5科目だと週5日通ってもらう必要がありますね。お母さん方には「やらずに上がるわけないです」と伝えています。
一斉授業がなくても成績が上がる?
私自身は全く授業をしていないので、授業は必要ないかなと思っています。ただマルチメディア解説があるとないのとではずいぶん違いますね。マルチメディア解説があるおかげで基礎基本の部分を教えなくて済むので。私もマルチメディア解説を見ましたが、私が教えていることとほぼ同じことを言っているので「これは任せてもいいんだな」と思いました。
成績が上がる上がらないというのは、その子がちゃんとできるかできないかだと思います。それをこちらが見てあげて、できなければできるようにしてあげる。授業だけでも成績は上がらないし、マルチメディア解説だけでも上がらない。フォローが必要だと思います。
Selfeeプリントについて
基本的には満足しています。ごく一部の有名私立についてはSelfeeを使って早いうちに基礎を入れて、さらに高いレベルの問題集をしていますが、それ以外についてはSelfee以外で大丈夫だと思います。公立高校のトップ校に受けた子もいますが、ほぼSelfeeだけでやっていました。
パターントレーニング(数値替え問題)について
私は非常に良いと思います。うちの塾では「成功体験の積み上げ」と言うですが、小さな「やった・できた」をどんどん味わわせることによって、生徒達が「自分はやれるんじゃないか」という自信をつけていく気がするんですね。それに一役買っているのが「パターントレーニング」だと思います。
一度同じ類題で先生に教わったり解説を見たりして自分で納得するんですけども、さらにパターントレーニングを出して、また新しい問題に取り組んで、それで「自分でできた」という喜びを味わえるということが、ヤル気を自動的に作ってくれる感じがしています。
あまりパターントレーニングをやらせない先生もいたんですが、「とにかくパターントレーニングをやらせてヤル気を育成してほしい」といつも伝えています。逆にパターントレーニングを使わないと「やらされている勉強」になってしまうと思います。自らどんどんやっていくには、パターンを自分で「やった・できた」という成功体験が絶対に必要だと思いますので、あれはすごく不思議なシステムですね。
自立学習で変化した子ども達
定期テストで10点くらいしか取れなかった子が、パターントレーニングにハマってどんどんやっていって、最終的には90点取っちゃったんですけど、勉強すればするほど自信がついていくような感触がありましたね。他にも同じようなケースの子が結構いっぱいいます。
先程の10点から90点になった子は中2の終わりに入塾したのですが、もともと分数の計算ができなかったんですね。分数の計算からやり直して中学3年生の勉強も同時並行でやっていました。最終的に進学した高校で選んだのが理系コースでした。「私、数学が得意なの」と自分で胸を張って言うくらいになって、すごく嬉しかったですね。
小学校入学時に特殊学級に入ることを考えていたお子さんがいて、お母さんはできれば普通のお子さんと一緒に学ばせたいということで、小学5年くらいからうちに入塾しました。その子は中学校に上がってから歴史に大変興味を持ちまして、マルチメディア解説を何度も何度も見るようになりました。塾に来たらまず最初に今までやった単元の「到達度テスト」を何回も何回も繰り返しやるんですよ。こちらが「またやってるの!?」と言うくらい。それが中学3年生の最初の模擬テストで社会だけ偏差値が70になって、お母さんもびっくりしていました。私達も「到達度テストだけで偏差値70取れるんだ」と逆に教えられましたね。
英語教室 F教室(長野県)
◆ご利用教材 - わくわく文庫
わくわく文庫を始めた理由
これまで、こども英会話から中学生・高校生の英語まで教えていましたが、大学受験の高校生達の中でも、英語を訳すことはできても書かれている内容を知らない生徒が増えてきていることが気になっていました。
例えば「One Thousand and One Nights」を「千一夜」と訳せても、それが「千夜一夜物語」だということを知らないのです。受験勉強はしても読書はしていないと言う子が多くなっているようでした。ものを知らなくては言葉を習っても意味がないと思いました。
また、運営していた学習塾でも数学担当の先生が「とにかく文章題ができない」と言っていました。解けなかった文章題のテストを持ってこさせて、先生が声を出して読んであげると「なんだ、そういうことか」と言った子ども達がたくさんいたそうです。「自分できちんと読めない」「読解ができない」という国語力の低下が思ったよりも深刻になっているのを感じました。
先生達とは「小学生のうちから読書させることが大事だよね」と話していましたが「でもどうやって?」と悩んでいたところ速読聴を知りました。最初は半信半疑でしたが自分で試してみたところ、速く読み上げてくれると読むのが楽だと感じました。また短時間で読むことができると、作者が言おうとしていることがわかりやすくなることが実感でき「これなら」と思いました。
コース設定について
小学1年生から6年生までは読書コースがあります。一週間に1回1時間、最初45分は読書、残りの15分を感想文にあてています。
中学生には塾の勉強の間に行わせたり、特に取り組ませたい生徒には長時間行わせたりと、生徒の状況に応じて提供しています。
わくわく文庫の効果について
生徒によって個人差がありますが、それぞれ良い結果が出てきていて「始めて良かった」と思っています。読書コースを始めて1年足らずの生徒の保護者から「算数の文章題が全くできなかったのに、算数の問題を読むと頭の中に式が浮かんでくると言うようになり、算数の成績が上がった」と言われました。他にも「本を図書館で全然借りなかった子どもが、毎回借りてくるようになった」「漢字が得意になった」「教科書を読むのが苦痛でなくなり、活字がぱっと飛び込んでくるようになった」といった声も聞きます。英会話の先生(日本人)のお子さんが受講しているのですが、その先生から「わくわく文庫は日本語なのに、英語のリスニング力が上がった」と聞いています。
速度についても個人差があります。初めは1~1.5倍で読んでいるのですが、しばらくそのままの生徒もいれば、すぐに2~3倍になる生徒もいます。一番速く読める生徒は5.5倍で読んでいます。
読書が苦手な生徒について
本が苦手な子や普段読まない子には、本を渡すだけではなかなか読みませんが、少しでも興味のある本をわくわく文庫で読ませると、パソコンが読んでくれるのでとても楽なんですね。
聞きながら自分で目で追っていくうちに読む速度も上がってきて、頭も働くようになるみたいです。文章を読むことにも慣れて、自分から難しい本にも挑戦するようになります。
感想文について
読書コースでは感想文を書かせていますが、対話を大事にしています。最初から書くことは難しいので、絵を描いてもらったり、「どこが面白かった?」「登場人物は誰?」と質問したりします。そうすると読んだ本を思い返して、長く話し出す子がいます。「じゃあ、そのことを書いてみようね」と言うと書きだします。
子どもの場合は小さい子ほど簡単に直すことのできる癖があります。例えば「○○が面白かった」という文章がありますが「『面白い』という言葉を、違う言葉に置き換えて書いてみよう」とアドバイスすると、すぐに良くなっていくのでとても感心します。子どもと読書の感想を語ることで「心の対話」ができ、私自身とても楽しんでいます。
中学生になってあらわれる効果について
この読書コースを4年間受講した子どもたちが今中学生になっているのですが、塾担当の先生からは「自立学習ができていて本当に困らない」と聞いています。実際に定期テストの点数も良かったそうです。先生が「語彙を良く知っていて、こちらが説明してもすぐに理解してくれるので楽だ」と言っていました。その子達と会話をしているといろいろな言い回しを知っていて、学力以外の面でも豊かにしてくれていると感じています。
保護者の興味について
興味を持っているお母さんが多いです。テレビやゲームの影響が問題視されてきて「読書は重要だ」と気づいているお母さんが増えてきていると思います。実際に英会話・算数に通っている生徒のお母さん達に「読書コース始めます」と言ったときには、たくさんの方に賛同していただけました。
以前、読書コースに通っている兄弟を迎えに来たお父さんから「こちらに通ってうちの子達は本当に変わった。ずっとお世話になりたい」という声を聞きました。保護者も変化を感じてくれていると思っています。
小学4年女子のケース
1年生のころは自分で読もうとせずに、先生が読み聞かせをしてあげていました。何度も同じ本を繰り返し1年間読んでいたのですが、2年生になったら急に自分で読むようになり、4倍でたくさんの本を読めるようになりました。感想文も最初は絵だけだったのが、文章も書けるようになっていきました。最近は「物語を書いた」と言って読ませてくれるようにもなりました。
軽度な自閉症の生徒のケース
「息子には言語に障害があり、また軽度の自閉症なのですが、是非教えてもらえませんか」という問い合わせがあり、経験のないことでなので最初はお断りしたのですが、「是非」とお願いされてお引き受けしました。
最初は一人で本を読むことができず、ちゃんと座っていることも難しい状態でしたので、まずは簡単な本を読み聞かせて慣れさせていきました。だんだん落ち着いて聞くことができるようになり、本にも慣れてきたのか、自分でも読むことができるようになってきました。
最初は0.8倍速から始めて、次は1倍速と少しずつスピードを上げ、3年経った今では2倍速で読めるようになっています。
月に1回、検査に通っている大学病院の担当の先生が「この子には障害があり自閉症もあるのに、こんなに普通に勉強ができるようになったのは、本人がものすごい努力をしているとしか考えられない。信じられない」とおっしゃったそうです。